思春期の息子との距離感

今年のゴールデンウィークは中学3年の息子とキャンプへと行きました。
キャンプとはいえ、キャンプ場に行ったわけではなく、山の上でテントを張り、一泊しました。
男と男の二人っきりで色々なことを語り合いました。

しかし、少し前まで私は息子と、ほとんどコミュニケーションを取れていませんでした。

息子は小学1年からずっと、野球をしていたので、休みは練習や試合で、ほとんど家にいませんでした。
リトルリーグ時代は地区選抜に選ばれるなど、なかなか有能な選手で、息子も野球が大好きで、とても楽しそうな毎日を過ごしていました。

中学入学と同時に、中学の野球部に入部して、毎日練習していましたが、リトルリーグ時代のようにはいかず、悩んでいたようです。
それでも腐らず、頑張って練習をしていましたが、新人戦ではレギュラーになれず、そこで息子の心は折れてしまいました。
部活を休みがちになり、ついに中学2年の冬に野球部を退部してしまいました。

そんな息子に、私は何もしてあげられませんでした。
仕事が忙しく、息子のことは妻からの話で聞く程度でした。
相談に乗ってあげたかったのですが、タイミングを逸してしまい、また、思春期でなんとなく、距離もあり、私はどうすることもできませんでした。

部活を辞めた後は、表面上、全く問題ありませんでしたが、息子の表情に覇気がなく、魂が抜けたように生活していました。

受験生になれば変わるかと思いましたが、相変わらずぼんやりとした感じでは変わりません。
しかし、相変わらず私は何をしてやれば良いか分からず、ただ見守ることしかできませんでした。

そんな時、ゴールデンウィーク向けのレジャーを特集した番組を観ていた時に、最新のキャンプ事情のコーナーがあり、私はこれだと思いました。

以前、私は登山を趣味にしており、たくさんの山に登っていました。
子どもが生まれてからは、足が遠退きましたが、道具は保管していました。
このキャンプをきっかけに息子とコミュニケーションを取れないかと考えました。
すぐに部屋にいた息子を誘ってみると、まさかのOKでした。

道具を揃えるべく、次の休みの日に、一緒に買い出しに行きました。
行きの車中、息子はスマホばかりで、ほとんど会話がなく、どうしてOK出したのか不思議なくらいでした。

しかし、お店に到着すると、テントやシュラフなど必要な物を探し始めると、それまでが嘘のように話が弾み、楽しく買い物することができました。
イキイキした息子を見たのは久しぶりでした。

その時、私は気付きました。
いつの間にか、私は息子を遠くから見るだけになっていました。
昔はこんな風に近くで、向かい合ったり、同じ方向を向いたりして、息子との距離は近かったのです。
大きくなったとはいえ、子どもですし、私は父親です。
私から息子の近くに寄り添ってやるべきでした。
遠くからでは手を差し伸べることはできません。
思えばキャンプを誘った時にOKしたのは、私を求めていてくれたからかもしれません。

その買い物を境に、私は息子に対して
近い距離でいることを心掛けています。
この先、もっと難しいことがあるかもしれませんが、私は常に息子に手を差し伸べられる距離にいたいと思っています。